
置きざり度 ★★★★★
あらすじ:ごく普通の高校生だったデヴィッドは、ある日自分にテレポート能力がある事を知る。その能力で銀行の金庫から大金をせしめ、自由を満喫していたデヴィッドだったが…
「ボーン・アイデンティティー」、「Mr.&Mrs. スミス」のダグ・リーマン監督によるSFアクション・アドベンチャー(2008)。
瞬間移動できる能力を持った“ジャンパー”と、ジャンパーを追う組織“パラディン”との闘いを描く。
期待して見たわけじゃないが、はっきり言ってイマイチな内容だ。
瞬間移動(ジャンプ)能力を持った主人公デヴィッドは真っ先に銀行強盗をやらかす。自分の欲望を満たすために力を使うというのがいかにも現代の若者らしい。
一方、「好き勝手やってるジャンパーたちを抹殺するのが正義!」と意気込むパラディンたちは様々な武器を駆使してデヴィッドを追いつめる。
設定は悪くないと思うが、登場人物たちの内面描写がかなり雑というかほぼ皆無だし、中世にまで遡るというジャンパーVSパラディンの歴史の説明もすっ飛ばしているので薄っぺらなストーリーになってしまっている。
続編を意識しているのか知らないが幕切れも中途半端で「え?これで終わり?」と突っ込みたくなった。キャラクターも観客も完全に置いてきぼりだ。
―という風に脚本面ではかなりグダグダだったが、映像面はなかなか。むしろそちらがメインでストーリーはおまけと思った方がいいかもしれない。
主役となるジャンプシーンは製作スタッフが「とにかくカッコよく!」をテーマにした通り、スピーディーかつスタイリッシュな映像に仕上がっている。
さらに、世界中を飛び回るジャンパーの特性に合わせて世界各地で実際にロケを敢行。今回特別に撮影許可が下りたローマのコロシアムをはじめ、ニューヨーク、ロンドン、パリ、エジプトや東京のシーンもあり観光気分を味わえる。
主人公であるデヴィッドには魅力を感じなかったが、原作の小説には登場しないジャンパー、グリフィンはかなり良かったな。
ジェイミー・ベル演じるワイルドでクレイジーな役だが、ローランドとの戦闘シーンはパワフルなパンチありロンドンの二階建てバス投げありで作中一番燃えた。ベンツでの爆走ドライブやデヴィッドとの世界を股にかけたリモコン争いも面白かったし、グリフィンのおかげで作品が生き生きしたんじゃないだろうか。
この作品で褒められるのはビジュアルとグリフィン、それだけだな。
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