太陽の首都

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森村誠一「凶水系」 

凶水系 (徳間文庫 も 1-47)
トリック度 ★★★★★
あらすじ:熊谷の荒川で男の溺死体が発見された。次いで高崎のマンションで男が墜落。二つの事件は連続殺人かと思われたが、男の部屋は完全な密室だった…。

松田優作主演で映画化され大ヒットした「人間の証明」などで知られる作家、森村誠一。
名前は知っているという程度だったが、知人から貰った本の中に偶然この人の名前を見つけたので、試しに一冊読んでみた。
本作は著者の出身地である埼玉県熊谷市をはじめ、高崎、狭山、熱海など土地柄を前面に出して展開する推理小説だ。
関東圏でない俺にはいまいち感覚が掴みにくくて残念だが、違う場所で起きた二つの事件に様々な人物が絡み合って広がっていく内容はなかなか読み応えがある。

中でもこの作品のメインは、趣向を凝らしたトリックの豊富さと巧妙なアリバイ作り。
偽装工作、密室トリック、裏での取引など、何重にも施された仕掛けの結び目を少しずつ解いていくのはワクワクするな。
アリバイ崩しの手がかりとなる土地売買や保健所に関する制度、特定の木に棲みつく寄生虫といった知識は勉強になるし、犯人が思いもよらぬところから足がつくという偶然性は犯人⇔警察間だけの話には収まらず、緩急がついて面白い。
これだけの充実した内容が週刊誌連載('76~'77「週刊小説」)だったとはちょっと驚きだ。

ただし、個人的には残念な部分もある。
本作は本格推理小説としては高いレベルにあると思うが、人間描写という面についてはかなり弱い。
登場人物が犯人側・警察側ともにステレオタイプというか深みがないというか…結局「金と女」というキーワードで表面的にまとめてしまったような印象を受ける。
謎解きに重点を置いた反面、人間ドラマが浅くなってしまうのは仕方がないんだろうか。

―と思っていたら巻末の解説で事情が判明。
本格推理小説の地位を確立した著者が新境地として執筆したのが、前述の「人間の証明」(証明シリーズ)に代表される人間そのものに重きを置いた作品群であり、トリックとしての面白さは逆に控えめだったようだ。
新たなファンを獲得する一方、物足りなさを感じていた初期のファンの期待に再び応えたのがこの「凶水系」。
俺が無知なだけで、人間描写が苦手な作家というわけじゃないんだな。
よし、次の機会には「人間の証明」を読んでみよう。
[ 2007/12/02 23:54 ] 作家 は~わ行 | TB(0) | CM(2)
ご報告が遅くなりましたが、諸事情でブログ「ころすけ」を閉鎖しました。
しかし、こちらのブログは楽しみに読ませて頂いています。今回は、推理小説ですね。私は、学生時代、京極にはまりました。面白かった。後、ちょっと変わったところで麻耶雄嵩とか。
森村誠一は、知らなかったな。聞いたことあるようなないような。
[ 2007/12/07 20:12 ] [ 編集 ]
ころすけが見られないのはちょっと残念ですが…ブログ運営お疲れ様でした。
実は小説をまともに読み始めたのはハタチを超えてからなんですよ。子供の頃からもっと読んでおけばよかった…
京極夏彦は辞書並の厚さと独特の文体ゆえになかなか手を出せずにいますね。
とりあえずは部屋にある未読本の消化が目標です。
[ 2007/12/08 00:30 ] [ 編集 ]
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