太陽の首都

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三島由紀夫「仮面の告白」 

仮面の告白 (新潮文庫)
性的倒錯度 ★★★★★
あらすじ:同性にしか性的欲求を抱けない青年「私」は、友人の妹・園子と親密になる。欲望がなくても女性を愛せると思った「私」だったが…

1949年発行、当時24歳の三島由紀夫による初の書き下ろし長編。
同性愛を扱った事によりセンセーショナルを呼び、三島の地位を確立した。
…初めての三島作品としてはハードルが高かっただろうか。
テーマの難解さ以上に、とにかく分からない言葉だらけで注釈と大格闘だった。

作品の構成は、女性に対して不能である「私」が自らの姿を回想しながら追及するという設定のもと4章から成り立っている。
その中には複雑多様な性的嗜好が描かれているが、とりわけ目立つのは青年の肉体に対する執着と、悲劇への憧れだろう。
前者は初恋の相手・近江に代表されるマッチョな肉体への自己投影とサディスティックな妄想の対象として、後者はマゾヒズムにも通ずる死への期待と、自らの境遇を特別視するナルシシズムすら匂わせて描いている。

成長した「私」は異性への性欲が皆無にもかかわらず愛する事が出来ると考え、園子という女性と付き合う。
頭の中では仮面と素面が絶えずせめぎあい、メビウスの輪のように彼自身にも真実と虚偽の見分けがつかなくなる。
だが美しい青年の肉体が血にまみれる様子を想像して欲情する時、隣にいた園子の存在も忘れていた事に気づき、ようやく理解するのだった…。
俺としては、「私」が本物だと思っていた園子への愛は、実際には純粋な魂に対する崇拝のようなものだったのではないかと思う。
手に届かない事をどこかで自覚しているがゆえに惹かれるという「悲劇のストーリー」の一つに過ぎなかったんじゃないだろうか。

三島の半自伝的な作品と言われているが、タイトルを上手く使った精巧なフィクションという見方もあるようだ。
俺はどちらとも言えないなぁ。
過剰なまでの内面描写は確かに生々しいが、自己分析が整然としすぎていてここまで完璧に出来るものだろうか?とも思う。
「仮面の告白」というタイトルがますます混乱させる…完全に作者の思うツボだな。
何にせよ言えるのは、これほど徹底的、というか執拗に書けるのはやはり普通じゃないって事だ。
尊敬の念を込めあえて変態と言わせてもらおう。
[ 2007/10/13 23:31 ] 作家 は~わ行 | TB(0) | CM(2)
少し前から興味深く読ませて頂いてました。
文章、うまいですね、とても理路整然としていて。
私も恥ずかしながらブログを書いていますが、幼稚園児なみの文章です。
これからも楽しみにしています。
[ 2007/10/14 23:53 ] [ 編集 ]
何度か訪問して頂いているようで、ありがとうございます。
記事を書くたびにレビューの難しさを感じますね…
良い表現が思いつかなかったり、考えがまとまらなかったりしてどうしても時間が掛かってしまうんですが、褒めていただいて嬉しいです。
もう少し更新頻度を上げられるよう頑張ります。
コメントありがとうございました。
[ 2007/10/15 20:47 ] [ 編集 ]
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