
イメージ重視度 ★★★★★
あらすじ:CIA工作員のアル・シモンズは上司の裏切りにあい暗殺される。地獄に落ちたアルは魔王マレボルギアと契約を交わし、地獄の軍団の指揮者スポーンとなって蘇る。
ダークな世界観が人気のアメコミを映画化。1997年公開。
公開当時のテレビCMで衝撃を受けた記憶がある。生き物のように蠢く真紅のマントを翻し、天井から降りてくるスポーンの画は迫力があった。
「これは普通のアクションとはちょっと違うぞ」と思わせるものがあり、実際に見てみたら確かに違う。
違うというか異色。しかも後ろ向きな意味で。
というのも、色々と中途半端なB級全開作品だったから。
地獄の使者になってまで生まれ変わったのに、最愛の恋人は自分の親友と結婚。絶望に暮れスラム街をさまよう孤独な主人公。
自分を殺した上司への復讐に燃えるアルの前に現れる魔王の部下クラウン。
このまま人類を破滅させ闇の使命を全うするのか、それとも人間としてのプライドを取るのか…
苦悩する男の孤独な闘いが描かれるのかと思いきや、案外そうでもなくて肩透かし。人間ドラマの部分はチープ感漂いまくりだ。
何だかガッカリなアルとは逆に、超生き生きしているのはクラウンの存在。
道化師の名の通り、奇抜なファッションでユーモラスな動きをしつつ下品なブラックジョークを飛ばす、ムードメイカーかつムードブレイカーだ。バットマンの悪役といい、ムカつくけど愛嬌のある敵キャラは良いね。
主人公を完全に食っているがコイツのおかげで間が持ってる感じ。他のキャラクターはほとんど空気。
他にこの作品の特徴を挙げるなら、ILMによるCGか。
スポーンの黒いコスチューム(ネクロプラズミック・アーマー)は魔界の寄生生物という設定で、状況に応じてマント、チェーン、鉤爪など自由自在に変化する。
中でもインパクト大なのはやはりマント。画面いっぱいに広がったかと思うと一瞬で収縮する演出は斬新だ。冷静に考えたら無駄ぎみだが画的にはカッコイイので許す。
だがILMにしてはリアルさが足りないというかイメージ先行型で、地獄の描写なんかはアマチュア制作みたいで萎えるな。
終盤のクラウン(メカトカゲver)&魔王マレボルギアとの対決はあまりにチャチでポカーンとしてしまった。なんかのクソゲーの映像かこれは。
というわけで総評、結局どうしたかったんだ。
ところどころ(主にクラウン)は面白かったが、途中で方向性を見失ってしまった感あふれる作品だった。2回見る気はまず起きない。
ちなみに本作のサントラはHR/HMとテクノミュージシャンが共演した豪華盤。
かなり気合いが入っているが、ダークなテイストを醸し出しているのが音楽だけというのは…




